なぜ、大阪 ?

midnight

駅にいる。
早朝の列車で大阪にいかなくてはならない。京都で途中下車し、速攻で用件を済ませ、すぐ次の便で大阪へ向かう。2枚のチケットは既に手配してある。僕の利用する列車は、2便とも今ここのプラット・ホームに待機中だ。出発時刻もほぼ同時。走行速度に若干の違いがあるのか、もしくは、立ち寄り駅の数や停車時間の関係で京都発の時刻が微妙にズレてくるのだろう。夢の中で乗る列車は、思い通りの行く先に到着したためしがない。付近の路線図を見ても駅名が探し出せない。鉄道会社が違うのだろうか。どんなに目標の駅に近付いても、目前でUターンをして在らぬ方向へいってしまう。問題は、京都での用件がどれくらいの時間で片付くか、ということである。もしくは、その件を事前に回避できれば、大阪へ直行できなくもない。実は、その場合も考慮して、大阪行きのチケットは、ここから出発できるようにしてある。保険がかけてある訳だ。この無意味な葛藤の起こるシチュエーションも、夢の大きな特色の一つである。

4:45.a.m.

尿意にて覚醒。目覚ましの鳴る時刻まで、あと1時間強。トイレにいくべきか、しかし、ハッキリと意識を戻してしまえば、2度寝になる。これまでの経験上、2度寝した場合は、目覚ましのベルを止める際に、知らず知らずスヌーズを解除する元スイッチを切ってしまうことが多いのが判明している。したがって、安全策をとるなら、このまま続けて眠ってしまった方がいい。
夢の中で、列車に揺られる僕。ああ、また、旅をしている。この、移動中の取り返しのつかない感じは、現実の生活の上でも、時々、訪れる感覚だ。有在→不在への移動の、喪失の感情だ。何か重要な仕事でもあるのだろうか。わざわざ、夜も明けぬうちから大阪くんだりまで出かけることもないのに。

5:30.a.m.

再び、尿意にて覚醒。実に不愉快。しかたなく、トイレへ。やれやれ落ち着いた。このまま起きて、朝の仕度を始めようか、いや、もう一度横になろう。布団は温かいなあ。もうあんまり眠くないぞ。このままグズグズしていれば、そのうち目覚ましが鳴るだろう。

6:00.a.m.

チリリーン。ふう。やはり眠ってしまったか。そろそろ起きなきゃな。実際には、あと15分だけ寝られるぞ。ということは、スヌーズ3回分だ。

6:05.a.m.

何気なく目覚める。念のため、目覚ましをチェック。あー、元スイッチが切ってある !! いったい、いつ、誰が、何のために。しかも、5分間という短時間の間に。なんという早業。しかも、その謀略をある程度予測して、自ら目覚めた僕は、なんて偉いんだろう。僕を奈落の底へ突き落とそうとした無意識の罠は、我が賢明なる学習の成果の前に、あえなく駆墜されたのだ。

いいぞ、どんどん賢くなっているぞ。

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