初期衝動と定点観測(2)

BRT


Bus Rapid Transit(=都市大量旅客高速輸送)。JR大船渡線、気仙沼線の沿岸部が津波被害で壊滅してしまったため代替輸送として採用されたバス交通。渋滞を避けるためになるべく一般道は走らず鉄道の線路のあったスペースを舗装道路にして通行する。本当は鉄道そのものが復旧するのが一番いいのだが時間や費用の関係で難しく通学など緊急の用途があるのでこのような形になった。とりあえず交通手段の回復するのは喜ばしいが鉄道路線が次々と舗装されていくのを見るのは地元民としても複雑な心境であるらしい。このまま廃線になってしまうのではないかと危惧する声もあるという。写真上は気仙沼駅に到着したBRTのバス車両、駅待ちするタクシーの姿も見える。写真下はBRT陸前階上駅、後方にあるのは必要のなくなった歩道橋やプラットホームなど。


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ART


この場合の「アート」とは実用的でないものといったくらいの意味だろうか。これらのアートが被災地にどのような効果をもたらすのかは未知数である。またことの是非についても様々な意見があるだろうと思う。ただ観光客にとってはちょっと楽しいかもしれない。写真上中は南気仙沼、写真下は南三陸町。


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定点観測


観測したからといって何の「科学」に役立つ訳ではない。また観光客の特性としてまだいったことのない場所へ行きたいという抗い難い欲求もあり中々思うに委せない。僕の知り合いの中には政治が悪いから被災地の復興が遅れていると苛立つ人たちもいるが(多分に傍観者的ではあるけれど)中々そう簡単にはいかないんじゃないかなあというのが僕の偽らざる気持ちだ。どんどん復興の進んでいるように見える地区もあれば忘れられた場所みたくなっているところもある。しかしあまりそういった印象を重要視するのは違うのかもしれない。訪れる曜日や時間帯によってもその印象の差は大きいだろう。気仙沼市内の交通量は相当増えているらしい。ただの田舎町だったところへ沢山の工事のトラックが入ってきたからだという。写真上は2012.1.9.の「小山平八商店」、写真中は再建された「小山平八商店」、写真下は地盤沈下のためにかさ上げされた土地。ただしネットのニュース記事などを読むと「小山平八商店」の再建は去年の1月とあるのでもしかしたら上記の時点ですでに旧倉庫の裏側に新社屋が完成していたのを見逃していた可能性もある。


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ボランティア


今さらボランティアでもあるまい、という気持ちが全くないといえば嘘になる。また、もっと他にするべきことがあるのではないか、そんな余録があるのなら家族にこそ還元すべきではないか、ボランティアに限定してもわざわざ東北まで出かけなくとも近隣の自治体でそれを必要としている人たちがいるのではないか、などの内なる声を黙殺することはできない。ただこれは後から知ったことなのだがボランティアを観光資源として捉えている被災地の自治体も多いという。だとすればボランティアも休日をどう過ごすかの多くの選択肢の中のひとつと考えて良いのではないか。そう気楽に構えるとこれはこれで楽しい経験である。KRA(気仙沼復興協会)さんに受け入れてもらって個人ボランティアとして2日間活動した。田畑の石ころ拾いや被災個人宅の清掃など、土日ということもあって団体さんに混じって作業する。神奈川県のある企業の有志30余名は若い男女がまるで遠足のようにはしゃいでいた。「人が集まるということはパワーなんだな」と改めて思い知った。他にも定年退職して時間ができたのでボランティアのために一ヶ月ほど東北に逗留しているという人、福島の除染ボランティアが打ち切りになったのでという人、東京から気仙沼に転勤になったのでという人、など様々な人たちに会った。写真は気仙沼で無事(怪我などせず)ボランティアを終えた人にのみに与えられるKRAのオリジナル認定証ステッカーである。どこの市町村に限らずゆるキャラには「なんだかなあ」の感慨を禁じ得ないものだが作った本人たちはいたって大真面目なので今回だけは特別に許してあげて欲しいと思う。


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初期衝動


直接被災した訳ではないが3.11.で受けた衝撃は僕にとってそれまでに味わったことのない種類のものだった。それから2年経ち、たった2年しか経っていないのにずいぶん昔のことのように思えてしまう自分に我ながらびっくりしてしまった。性に合わないことをしているのは充分自覚しているつもりだが最近はボランティアの受け入れ先などもネットで検索すればすぐに出てくるし鉄道のチケットや宿泊の予約なんかも驚くほど簡単だから、夜チビチビとお酒を飲みながらP.C.の前に座っているとどんどん段取りが整ってしまい日程が押し迫ってそれらをキャンセルするのも無駄なような気がしてつい出かけてしまった。この歳になって一人旅の楽しさに目覚めようとは夢にも思わなかったけれども。


4/12(金) 地元発(8:27)~気仙沼着(13:41)~南気仙沼~気仙沼泊
4/13(土) ボランティア(8:30~15:00)~名勝、岩井崎~南三陸町~気仙沼泊
4/14(日) ボランティア(8:30~15:00)~気仙沼鹿折地区~気仙沼発(17:51)~地元着(23:17)










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