遠藤賢司

画像純音楽一代ー遠藤賢司厳選名曲集ー、ミディ、2004年。

遠藤賢司の自選によるオールタイム・ベスト・アルバム。35曲収録して全てデジタル・リマスターという豪華版である。一家に一枚あってしかるべきと思う。選曲も申し分ない。特に「遠い汽笛」「ラブ・コール」「星空のワルツ」と続く辺りの恍惚感はたまらない。欲をいえば「今日はいい日みたい」と「寝図美よこれが太平洋だ」を外して「外は暑いのに」と「雪見酒」を収録してくれれば完璧だった。何はともあれぜひとも皆様に聞いていただきたい名盤である。リマスターの威力も見逃せない。全体的な音の良し悪しはともかく各楽器の輪郭がハッキリしてとてもクリアーになった。このアルバムを聞くと初期の遠藤賢司が当時いかに唯一無比な存在であったかということがわかる。「カレーライス」「雨あがりのビル街」などに見られる中東風味なギター・ワークはもちろんだがアンサンブルにも独特の冴えを感じさせる。デビュー作「ほんとだよ」のズレたり合ったりするフルートとチェロの配合や「夜汽車のブルース」のハーモニカとエレキギターのやんわり絡むところなど実にスリリングだ。その他にも「満足できるかな」の細野晴臣によるパワフルなピアノ演奏や「踊ろよベイビー」の深町純の壮大なシンセ・ストリングスなども印象に残る。さらに正に天才にしか書き得ない永遠の名曲「不滅の男」、沢田研二の「TOKIO」に先駆けて発表された巨大都市東京礼賛歌「東京ワッショイ」、復活なったジャックスの早川義夫にライバル心むき出しにした「俺は勝つ」など、どの楽曲にも熱い血潮がたぎっている。アルバム・ジャケットのキッチュな遊び心に着いていけない人々も遠藤賢司の音楽にはノックアウトされること間違いなしだ(と思う)。


画像岡林信康リサイタル 中野サンプラザ・1975、2009年。

なぜ今、遠藤賢司かといえば・・・、先日友人のブログを見ていたら岡林信康の懐かしい名前が載っていてアマゾンを閲覧しているうちに遠藤賢司に行き着きこのベスト盤と最近のまだ持ってなかった何枚かのアルバムをつい大人買いしてしまった訳だ。この岡林のアルバムは彼の演歌時代の貴重な音源だ。あの美空ひばりが飛び入り参加している。彼女が乱入してきて二人による「風の流れに」の同曲勝負の暴挙に発展したときの

: (ヤジが飛び)食われるなー。
: もう食われてるわ、アホ。

という客席とのやり取りが笑わせる。ボク自身はこれが初めて買った岡林のCDなのだが実弟が岡林のファンだったこともあって所謂ニュー岡林(?!)、セレナーデ('78)からベア・ナックル・ミュージック('90)
の一連の作品はよく聞いたものだ。本作の音源は岡林本人の所有していたカセット・テープらしいのだがマスタリングの技術は日々向上していてかなりナイスな音像に仕上がっている。耳障りなノイズもないし岡林の歌声も鮮やかだがアコギの音だけはどうにも修正利かなかったらしくふにゃふにゃなのものどかでいい。思わず僕らが学生時代にラジカセで一発録音していた頃の懐かしい感じが甦ってきてしまった。当時は気付かなかったが岡林に触発されてギターを始めた友人の演奏がかなり岡林のそれを忠実に再現していたのには今さら驚かされる。後年岡林の提唱したエンヤトットのリズムだったのだ。このライヴでは、往年のヒット曲はすべてカントリー調にアレンジされていてディランでいえばワイト島辺りに符合するのではないかと思う。


画像ジェフ・ベック、ライヴ・アット・ロニー・スコッツ・クラヴ、2009年。

NHK、BSにて抜粋版を見る。
ボクはギタリストでないからジェフ・ベックが実際どれくらい凄いのかはよく分からないのだがこの映像には釘付けになってしまった。素人目(耳)にも明らかなのは音色の豊かさだ。ワイルドでありスケベなほど繊細である。この映像を見ているとジェフ・ベックってこんな気さくな人だったっけと思う。それくらいリラックスした演奏を聴かせている。普通ミュージック・ヴィデオを見続けるのはかなり困難な作業だ。というのもその演奏がつまらなければもちろん見るに耐えないが演奏が良ければ良いほど見ているうちに自分でギターを弾きたくなってしまい気付くとヴィデオのストップ・ボタンを押しているのだ。その点この作品には見ているものを離さない得難い魅力がある。その多くを担っているのは渋谷琴乃似の若き女性ベーシスト、タル・ウィルケンフェルドだ。ネットで検索するとすでに確固たる地位を築いた有力ミュージシャンである。誰もが認めるところのチャーミングなステージ・パフォーマンス、彼女の表情を見ていれば音楽に素人なボクにも現在ステージ上で何が起こっているかが手に取るように分か(ったような気持ちにさせられ)る。彼女が上手いのか下手(な筈ないが)なのかやはり素人のボクには分からないが彼女の笑顔がとってもキュートなのは太鼓判。ベース・ギターをぶる下げるストラップの彼女の胸の谷間に食い込むエロさといったら・・・


そんな彼女の映像がコレ。































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  • [日記][音楽]岡林信康

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